220626

困っている人を見ても、自分はお金もないし、力もないから、何もできないと考えている人もいるかもしれません。しかし、聖霊に満たされたペテロとヨハネが、神殿で生まれつき足の不自由な男をいやし、大きな喜びを与えました。いったい彼らは何を与えたのでしょうか。みことばから学びましょう。

１．イエスの御名の力

聖霊に満たされたペテロとヨハネは、祈りをするために宮に行きました。美しの門で、生まれつき足の不自由な男が、いつも通り運ばれてきて、物乞いを始めました。その男はペテロとヨハネに施しを求め、手を差し出しました。ペテロとヨハネは「私たちを見なさい」と言い、金銀はないが、イエスの御名によって歩けと命じました。そして、彼の右手を取って、立ち上がらせました。すると、神の力が彼に臨み、彼は、生まれて初めて歩き始めました。彼は歩けるようになったばかりか、賛美と踊りで喜び満ち溢れました。

ペテロとヨハネはお金よりも素晴らしいものをもっていたのです。彼らがイエスの御名によって命じたら、素晴らしい奇跡が起きました。彼らのもっていた素晴らしいものは、イエス・キリストの御名でした。

ユダヤ人は御名（ハシェム）ということばで神を表します。イエス・キリストの御名というのは、神であるイエス・キリストのことです。イエスとともにある人は、イエスの御名を持っています。ということは、すべてのものを持っているということです（Ⅱコリント6:8-10）。もっとも価値あるものは、イエスの御名です。このような素晴らしく、力のある主の御名を持っていることを、心から喜び、感謝しましょう。主の御名を誇りとしましょう（詩篇20:7-8）。

２．イエスの御名の権威

なぜイエスの御名を用いると、神の御業が現れるのでしょうか。それは、父なる神が、このイエスの御名に最高の権威を与えられたからです（マタイ28:18）。それは、イエスが神であったのに、人となられ、十字架にかかり、完全に神に従い通したからです（ピリピ2:6-9）。

イエスの御名に神の権威があるので、イエスの御名によって祈るとき、神の御力が現わされます。

・イエスの御名によって、神は私たちに必要なものを与えてくださいます（ヨハネ14:13、15:16）。

・イエスの御名によって悪霊を追い出すことができます（マルコ16:17）。

・イエスの御名により病人をいやすことができます（マルコ16:18）。

・私たちを救うことができるのは、イエスの御名だけです（使徒4:12）。

・イエスの御名を呼び求める者はみな救われるのです（ローマ10:13）。

イエスの御名によって御力が現わされたのは、すべての者がイエスの御名の前に跪き、へりくだるためです。それは父なる神の栄光のためです（ピリピ2:10-11）。ですから、イエスの御名の権威を用いるのは、自分の利益のためではなく、神の栄光のために用いなければならないのです。

３．信仰によってイエスの御名を用いる

しかし、誰でもイエスの御名を使えば神の力が現れるわけではありません。ペテロは「イエスの御名を信じる信仰が彼を完全な体にした」と言いました（使徒3:16）。信じる人だけがこの御名を用いることができるのです。イエスの御名を信じる信仰ということは、イエスを信じる信仰です。イエスを信じるなら、御力が現わされるのです（マルコ16:17-18）。イエスを信じない者がイエスの名を使って悪霊を追い出そうとしたら、逆にひどい目にあってしまいました（使徒19:13-16）。ですから、私たちクリスチャンが主の御名を用いなければなりません。

ペテロたちが主の御名によって命じると、この男に神の力が働きました。私たちは何をするにも主の御名によって祈ってから行いましょう。私たちは、困っている人をイエスの御名によって助けましょう。イエスの御名によって、その人に必要なものを与えましょう。病人を見かけたら、イエスの御名によっていやしを祈りましょう。人々をイエスの御名によって祝福しましょう。そして、イエスの御名を宣べ伝えましょう。

この男は歩けるようになっただけでなく、賛美と踊りと喜びに満たされました。私たちもイエスの御名によって、人々の人生を賛美と喜びと踊りの人生に変えていきましょう。

まとめ

生まれつきの足の不自由な男は、主イエスの御名によって歩けるようになりました。そればかりか、賛美と踊りと喜びの人生に変えられました。私たちの人生を賛美と踊りと喜びに変えるのは、医者でもなく金銀でもなく人間でもありません。イエスの御名なのです。

多くのクリスチャンがイエスの御名よりもこの世にあるものを求めています。世にあるものを愛しているなら、神を愛する愛はありません（Ⅰヨハネ2:15-17）。主を求めましょう。主を信じる信仰を強くしましょう。そして、主の御名によって祈り、人々を助け、いやしを祈り、与えていきましょう。